ながい、愛。
永久に誓おう。
君への愛を。
「愛してる」
そんな4文字じゃ足らないくらい。
「ねぇ、なんでこのリング、パズルみたいになってるの?」
俺の左隣。
腕枕をされたままで、ぽつりと早貴が俺に疑問を投げて来た。
俺は少し照れ臭くなって、寝室の仄暗い灯りで少しだけ早貴の影が揺れる天井を見上げた。
「んー…それ、"ギメルリング"っていうんたけどさ…、『早貴が俺から永久に離れていかないように』っていう、願いを掛けて……店で見付けて一目惚れしたんだ」
それを聞きつつ、キラキラと輝く指輪を、指で掴んで何処か擽ったそうな、嬉しそうな顔をして見つめている早貴。
俺は、その手から指輪をそっと取ると、早貴の顔を真正面から見る。
「改めまして…、久我早貴さん、俺と結婚してください…」
そして、静かに薬指へと指輪をはめる。
すると、早貴は俺の顔を驚いたように見た。
「なんで?なんで、サイズ……」
「それは、まぁ…早貴が寝てる内にこそっと、ね」
「…んもーーー!恵夢の癖に、格好良すぎる!ばか!」
ぽかり
胸元を小さく叩かれて、俺はくすくすと笑う。
「って、早貴、顔真っ赤なんだけど…?」
「だって…!大好きなんだもん!本当に…好き…」
ちゅ、
ちゅ、
羽のような軽い音を立てて、俺の顔に降ってくる、沢山のキス。
そこに、ぽたり、と涙が落ちて来て俺は早貴の背中をぽんぽんと撫ぜた。
「愛してるよ、早貴…今までもこれからも…」
「私はその100倍想ってるんだから!」
そうして、二人…見つめ合って、じゃれ合って深い深い永遠を約束する接吻けをした。
二人いつまでも手を繋いで。
アイの見える丘へと進んでいこう。
その先に、どんな困難が待ち構えていても…構わない。
キミとなら、ずっと乗り越えていけるから。
Fin.


