ながい、愛。
それをいいことに、ふふん、と早貴は微笑んで綺麗に整えられたゆび先を俺の方に向けてきた。
ぷちん
外された、ワイシャツの首元のボタン。
そこから少し冷たい早貴の指が滑り込んできて、びく、と体が動く。
「ねーぇ?逢ってない間に、女のコに言い寄られなかった?」
「そんな、ことないから…っ。早貴、ほんと、勘弁」
今時の女のコなんか、俺に振り向くはずもなく…ていうか、俺なんかに振り向いてくれるのは、早貴一人だけだから……。
「早貴がいてくれたら、俺はそれだけでいいよ?」
「………っ」
「さ、早貴?」
「恵夢の癖に生意気。照れるじゃん!」
バシバシ
胸板の辺りを叩かれて、今度はむせてしまった。
「あ、ごめんごめん!痛かった?だいじょーぶ?」
「くはっ…だ、大丈夫、だよ。それより…早貴、さっきの続き……」
「んー?ちゅー?じゃあ…して?」
リード権は何時でも早貴が持っている。
だから、俺は自分なりの方法で、早貴を翻弄することに集中した…。
「ん…っ恵夢……擽ったい…っ」
「早貴…好きだよ……、」
半分拘束され掛かっていた、早貴の指先にキスをしてから、耳の付け根に、頬に、鼻の上にキスを続けて、俺は熱っぽい声で早貴に囁く。
「早貴…」
「そういう、恵夢の顔好き。セクシーで。だから、誰にも見せちゃ駄目だよ?」
そう言って微笑む早貴に、俺の鼓動は限界を超えてしまいそうだった…。