ながい、愛。

「恵夢…」

甘く蕩けるような囁き。
そんな声で呼ばれたら、余計に熱は上がるばかりで、必死に早貴の首元に顔を埋めるしか出来ない。

「早貴…、」

「恵夢、好き…」

うっとりとした、早貴の瞳がどことなく潤んでいる様で、胸がきゅうーっと疼く。

「早貴…」

「…う、ん…っ…」

「早貴、好きだ。大好きだよ…」

囁き返す度に、震える細い肩。
其処にもキスをして、俺の方に倒れてくる早貴を抱き留めた。

緩急を付けて、うごめく二人の影。
俺を見つめる早貴は、何時の間にか俺のワイシャツを全て脱がして、…俺も早貴の身体から邪魔なスーツを一枚一枚、静かに脱がしていった。

ぴたりと吸い付くような肌と、少し濡れた口元。
生理的に落ちた涙を吸い尽くして、俺は早貴の背中に手を回し、早貴が痛くない態勢を整える。


「大丈夫…?」

「身体が熱い…っ」

「それは、俺も、同じ…だよ…っ」

その後は、気の済むまま互いの熱を交差し合って、最後はおでことおでこをくっつけて「愛してる」と言い合った。




「恵夢がもっともっと近くにいてくれたらなぁ」

「気持ちはいつでも一緒だよ?」

「んもー…私はそれだけじゃ足らないの!ばか」

「拗ねない、拗ねない…ほら、今はこうして一緒にいる、だろ?」

手をきゅ、と掴んで、そこにちゅっとリップ音をわざと立てると、早貴は瞳をちょっとだけ逸して、小さく「ばか」と呟いた。

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