ムボウビハート
「ほら、行くぞ。最近、ほったらかしだったからな。お詫びになんでも好きなもん、買ってやる。」
あたしを促して、立ち上がったあらた。
その目は、相変わらず優しくて。
ささくれ立っていたココロを、溶かしてくれた。
「ありがと、あらた。」
もう一度、呟けば。
わしゃわしゃと、あたしの頭を撫でてくれた。
「また、買ってくれる?りんごあめ。」
なんて、泣き笑いで問い掛ければ。
「何個でも、何回でも買ってやるよ。今年も来年も、五十年先も、な。」
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