ムボウビハート



 「あんずがさー、もし、病気になったりして、俺のこと忘れたら。って考えたらすげー怖くなった。」



耳元で響く、あらたの声。



そんなに不安そうに揺れていたら、あたしまで不安になってしまう。



ぎゅっと、あたしを抱くあらたの腕に力が入る。



あたしはずっと。ずっとずっと、あらたのそばにいたい。



あらたの腕を抱き返した。




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