愛を教えて欲しくない
話していたらあっという間に昇降口について、下駄箱から自分の靴を取り出しながら、ふと、幼馴染たちがどこで寝泊まりしているのかと疑問が湧き上がった。
私はこの高校に通うのに実家から向かうには遠すぎるので、実家を出てひとり暮らしを始めた。
幼馴染3人とも実家とそう遠くない場所に住んでいたから、わざわざ実家から通っているということはまず無いと思う。
電車で向かおうとすると相当な時間かかるし。
下駄箱から靴を取り出した慧が隣でしゃがみこんだので質問しようと口を開けたときだった。
「慧心く〜ん!」