私を赤く染めるのは

「こ、交際?ってことは……か、かかかか彼氏?」

そう煌を指差すとその指をギュッと掴まれ自然と絡まる指。

「何、結月は俺を彼氏にしてくれねーの?」


「し、します。ていうかお願いします」

彼氏・一色煌の破壊力やばくない?

もう全身が真っ赤になっていそう。

今までとは違って、やたらと甘えた態度を取る煌。

そんな姿に私の心臓は今までにないスピードでドクドクと音を立てていた。

その後も私の髪をくるくるといじりながら話しを続ける煌に私は終始、茹でだこ状態だった。


のんびりとした時間を過ごしていると、煌に電話がかかってくる。


私はその隙に煌の腕から抜け、呼吸を整えた。

このままじゃあ、心臓がいくつあっても足りない。

「もしもし紫月さん」

「えっ?あー……じゃあ、連れてきて」


煌はそう言うと電話を切り支度を始める。

その数分後、

ガチャ、とドアが開く音がして私は煌と一緒に玄関へと向かった。


「あ、初めまして、結月ちゃん。蜂谷大晴です」

「…………はい?……ってえ、ハチ!?」

玄関にはなぜかお兄ちゃんと一緒にハチが立っている。

あの日、煌が来た時よりも驚く私に隣にいる煌はあまり面白くなさそうだ。

ていうか、どういうこと?

なんでハチがうちの玄関に??

ん?それに驚きすぎて一瞬頭が真っ白になったけど、今さらっと私の名前呼ばなかった?

「もしかして煌からのサプライズ!?」


「ちげーよ。今から同じ現場に行くから紫月さんと一緒に迎えに来たんだとさ」

煌はそう言いながら靴を履く。

「あ、そういや結月って昨日ハチと握手したの?」

「してないけど」

「じゃあしといてもらえば?」

「いや、そんな」


煌ったら一体何を言い出すんだか。

推しと握手券もなしに握手できるわけがない。

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