激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす
 

***


 それからハワイアン・ミュージックを聴きながら、クジラが水面に上がってくるのを歓声を上げ、気づけば落ちてきそうな大きな満月が海に美しく映えていた。

 私の服の色に合わせた真っ赤なカクテルが席に用意されていて、彼はピアノを弾いているピアニストとウクレレを弾いている演者と談笑している。

 英語が堪能だということを知った。
 あの高級ホテル側がおもてなしする人で、こんな高級クルーズにいきなり私を乗せてしまえる人。
 絶対に色々と裏がありそう。深く知るのは怖いので、そっと真実に目隠しして逃げた。
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