白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
13章:金魚

 昔いった夏祭りですくった金魚を2匹連れて帰った。
 一緒の水槽に入れるとすぐ、一匹がもう一匹をつつきだす。次の日には、いじめられていた金魚は弱っていた。

 その日、うちに来ていた中学生の琥白さんはそれを見て、どの世界でも弱い奴はこうして潰れていくものだ、と呟いた。
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