白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

 最初は軽いキス。
 それからどんどんキスは深くなって、何度も何度もお互いを求めるようにキスを繰り返す。

 舌を絡めとられそれに応えると、唾液が口端を伝い、それを舐めとられる仕草を見てさらに身体が熱くなる。

ーーー私、琥白さんが好きだ。

 気づいたら驚くくらい好きになってた。
 そう自覚するともう止められなかった。
 
「琥白さん」
「ん?」
「あの、今日は最後まで……」

 恥ずかしくてはっきり最後まで言えないまま琥白さんを見ると、琥白さんは意地悪く目を細める。

「もう我慢できなくなった?」
「だ、だって……!」

 それはそうだ。
 これまでも色々触られて自分だけ気持ちよくさせられて、琥白さんはそれでいいのかなって思うし……。

 いや、結局、私自身が琥白さんのもっと近くにいたいって、琥白さんの全部を知りたいって……そう思ってるんだ。
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