白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
 しかし、そんなこともできるはずもなかった。

「べ、べ、べつに、そんなこと思い出す必要ないでしょう!」

 その代わりに、声がどもっただけだった。

 そしてその後、私は自分の冷静さの欠けた行動と言動にたっぷり後悔する。

(あぁ、どうせまたバカにされた目で見られてるんだろうなぁ……)
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