Extra Fight集 〜年下上司が、地味な私への溺愛を隠してくれません〜
僕は今、外にいる。
目の前で、たくさんの人たちが、同じ方向に向かって歩いている。
僕は、それを少し離れたところから見ている状態で、綾香が僕を見下ろしている。

……あ。
思い出した。
僕は、朝イチで、目の前で流れているはずの列に並んでいたはずだったと。
それに、少し頭を動かすとわかる……コンクリートとは違う、少し柔らかくてクセになる触感。
ま、まさか……。
目線を下にやると、綾香の黒タイツに覆われた太ももがちらりと見える。
僕は今……綾香に膝枕されながら、ベンチに横たわっていたのだ。
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