スタンドバイユー
灯りを少し落とした、リビング。



低く流れるのは、この時間にしては、ハイテンション過ぎる、テレビの中の男の人の声。



ふわりと薫る、彼の香水と穏やかな寝息。



思わずまた、眠りに引き込まれそうになって、直前で思いとどまる。



人がふたりで寝転んでも、余裕がある大きなソファー。



まるで、長身を押し込めるみたいな、ちいさくなった寝姿に、思わず笑みがこぼれた。


いつの間に帰って来たんだろう?気がつかなかったな。


あたしだけに掛けられたブランケットを、彼の体にそっと掛けた。



「……、おはよ…」


普段から染み付いているであろう挨拶をつぶやきながら目を開けた、彼。



疲れがその目に張り付いている。




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