片恋

チャイムが鳴って、先生が教室から出ていく。

何も解決策が思いつかなくて、ため息をついたその瞬間。


「──えっ……!?」

「真桜ちゃん、俺に話したいことあるでしょ? 行こ」

「ちょっ……、ええっ!?」


延藤くんに強く手を引かれ、強制的に教室の外へ連れ出されてしまった。

その間際、伊月くんが驚いた顔で席を立つのが見えた。
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