片恋

そして、夜が明け、地獄のような朝がやってきた。


噂が広がるのはとても早くて、延藤くんの彼女になった日。

つまり、昨日。


延藤くんはただでさえ友達が多いし、彼自身が自分から話を広めたということもあり、
その放課後には、すでに、私たちのことはクラス中が知るところとなっていた。


さらに言うと、延藤くんも伊月くんと同じくらいモテるらしく、
他クラスの女子からの告白を断る口実に私の名前を使い、そちらにも話が広がり始めているらしい。


……ため息しか出ない。
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