片恋
「……真桜ちゃん、カラオケの時もそうだったよね」

「カラオケ?」


何かあったかな。

延藤くんの歌を聴いて、すぐに帰った覚えしかない。


首をかしげる私に、延藤くんが笑う。


「普段、ナデシコの歌ばっかり聞いてるくせに、俺の歌が好きとか言うし、伊月と比べようともしなかったし」

「え? うん、そうだね。カラオケが嫌いとかいうの、もったいないと思うよ」

「ははっ、そっか。なんか、本当に、真桜ちゃんといると、俺ってすごいどうでもいいことで悩んでた気がしてきた」
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