※あの乙女はニセモノです
だってそれに何の理由もないし、仲良くなった覚えもないから。
亜子は私に甘いってよく言うけどあれは向こうの善意であって仲がいいからとか特別な理由はない。
「早く答えて。じゃないと俺何するかわからないよ」
なかなか答えない私に苛立ったのか、腕をぐいっと引っ張られて壁に預けていたはずの体はいつの間にか男の胸の中に収まっていた。
見るからに私より華奢で細い体つき。
そう思っていたのに抱きしめられた瞬間、改めてあぁちゃんと男の子なんだって思った。
前々から感じていた腕を引く時の力強さ。
見た目からじゃ分からないけど女の子より少しガッチリとした体つき。
なんていうか小さいのに大きい。
包容力があって意識すればするほど実感する。