シュヴァルツ・アプフェル~黒果~魔女と呼ばれた総長はただ1人を所望する
「雪華、いい加減覚えろ。それ、すげぇ殺し文句だからな?」
熱い吐息と共に紡がれた言葉には余裕がなくなっているような気がする。
体に触れている彼の手も熱くて、わたしにもその熱が移ってしまったかのよう。
普段の余裕たっぷりなシロガネも妖艶で色気がダダ洩れだけれど、今みたいに余裕のない彼もまた別の色っぽさがある。
そんな色気に当てられたわたしは、一緒に余裕がなくなって翻弄されてしまうんだ。
……溺れそうになるほどに。
「でも、だって……本当のことだもの」
「だからっ……はぁ、まあいいさ。で? 嫌じゃないなら何でそんなこと聞くんだ?」
「その、なんて言うか……覚悟が必要だから……」
「なんだよそれ、初めてでもねぇのに何の覚悟がいるんだ?」
「それは……」
続きを言うのはちょっとためらう。
でも、妖しく微笑む魔女に隠し事なんて出来るわけがなかった。
「雪華?」
甘くささやくように名を呼ばれ、服の上から背筋をツツーッと指先がなぞる。
「ひゃあ!?」
「言ってくれねぇと分からねぇからな……雪華?」
艶美に笑い言葉をうながすシロガネに、わたしは降参とばかりに口を開いた。
熱い吐息と共に紡がれた言葉には余裕がなくなっているような気がする。
体に触れている彼の手も熱くて、わたしにもその熱が移ってしまったかのよう。
普段の余裕たっぷりなシロガネも妖艶で色気がダダ洩れだけれど、今みたいに余裕のない彼もまた別の色っぽさがある。
そんな色気に当てられたわたしは、一緒に余裕がなくなって翻弄されてしまうんだ。
……溺れそうになるほどに。
「でも、だって……本当のことだもの」
「だからっ……はぁ、まあいいさ。で? 嫌じゃないなら何でそんなこと聞くんだ?」
「その、なんて言うか……覚悟が必要だから……」
「なんだよそれ、初めてでもねぇのに何の覚悟がいるんだ?」
「それは……」
続きを言うのはちょっとためらう。
でも、妖しく微笑む魔女に隠し事なんて出来るわけがなかった。
「雪華?」
甘くささやくように名を呼ばれ、服の上から背筋をツツーッと指先がなぞる。
「ひゃあ!?」
「言ってくれねぇと分からねぇからな……雪華?」
艶美に笑い言葉をうながすシロガネに、わたしは降参とばかりに口を開いた。