むり、とまんない。


「どいてよ!
遥くんが見えない!」

「こっちは甘利(あまり)くん見てんの!
邪魔しないで!」


女子のbond見たい戦争が勃発してる中で。


甘利くん。

たしか、不知火くんと同じグループの人だっけ……。


芸能人に詳しくない私はそれしか知らない。


「えっ!うそ、不知火くんいるじゃん!」

「ちょっ、あーちゃん!?」


どうやら不知火くんもいるみたいで、顔を顰めてたあーちゃんはとたんに目を輝かせて、女子の群れに突っ込んでいく。


「遥くん!
この後一緒に遊びに行こうよ!」


「ねね!
この間音楽番組で一緒になったんだけど、覚えてない!?」


あーちゃんがいなくなってすぐ。

聞こえてきたのはその会話。


見れば、遥たちは同じ芸能科の子たちに囲まれていた。
< 22 / 346 >

この作品をシェア

pagetop