俺様パイロットは契約妻を容赦なく溺愛する【極上悪魔なスパダリシリーズ】
飛行機を飛ばす一員になりたくて、私はこの業界に入った。けれどまだまだ未熟で、自分に失望することもある。そんな私が彼の力になれていたのなら、こんなに嬉しいことはない。
また瞳を潤ませる私を、彼はもう一度しっかりと抱きしめた。力強い腕の中で、私も改めて感じた想いを紡ぐ。
「私は……千里さんが帰ってきたら、もう絶対に離れたくないって思ってました」
心も身体も、戸籍上の関係も、やっぱり千里さんと離れるなんて考えられない。父の件がどうであれ、夫婦生活を終わらせたくない。
これ以上のわがままは言わないから、ずっとそばにいさせて。
その本心を口に出して伝えようとしたとき、情熱的な声が「俺も」と耳元で囁く。
「お前が嫌がろうがなにしようが、やっぱり一生俺のそばに縛りつけておくよ」
有無を言わさない強引さが、今は嬉しくてたまらない。終身契約はまだ有効なようだ。
顔を上げると、どこか吹っ切れたように微笑む彼が、流れるように唇を重ねた。
きっと明日もその先も、私たちはどこまでも一緒にいられると今は信じられる。だから、彼が心に抱えた暗闇を取っ払いに行こう。
飛行機が飛び立っていく爽快な音を聞きながら、私たちは何度もキスを交わした。