2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」
「俺、アキに言えなかった事がある。」

私は顔を上げてリュウを見る。

「〝誕生日、おめでとう〟…と、あの日言いたかった事は、朱雀と同じで…でも少し違う。」

好きだっ…っていう告白? 

私は黙ってリュウを見る。

「初恋…とかじゃなくて、子供ながらに人としてアキの事が好きだった。
アキは…俺のそのまんまを受け入れてくれてたから。」

私は黙ったまま視線を夕陽に戻す。

もう地平線に残りわずかな光の塊。

「私は…リュウのことが好きだよ。」

リュウの指先に力がこもり強く絡まる。

「私はね…今のリュウが好き。」

リュウは黙ったまま返事を飲み込んで俯く。

私は不安になって、「ダメ…かな。」と呟く。

「俺、本当はハルを好きになってはいけない人間なんだ。
アキのことも…好きになってはいけなかった。」

私はそれ以上の言葉を止めるつもりで、リュウの夕陽が滲んだような唇にキスをする。

スゥがそうだったように…アキちゃんがいなくなった現実を少しでも忘れられるなら…自暴自棄でもいいから…抱いて欲しかった。
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