獅子組と私
結局、椎那は起きなかった。
でも飛鳥は離れたくなくて、繋がったまま…椎那を抱き締めて眠った。

飛鳥が目を覚ますと、
「飛鳥くん、おはよ。
…ってまだ夜だけど……」
椎那が見つめていた。あまり時間が経っていないのか、まだ外は暗かった。
「んー、椎那…おはよ」
「ねぇ…このまま寝たんだね、私達」
「ん?」
「その……繋がったまま…」
「うん。離れたくなくて……。
椎那が飛んで、起きないから」
「ごめんね……」
「だから、今からまた抱かせて?
どうせまだ、繋がってるし……」
「え━━━?
ちょ……また?も……身体が…。
んぁぁ……あぁ…」
また軋みだす、ベット。

「まだ……全然、足りないんだ…」
「や……あぁ…あ…んぁ…」
「椎那……僕だけを…見て…一生…放さないから…」

僕の…狂おしい愛情を…受け入れて……!

「はぁはぁ……」
「飛鳥…く…」
「さすがに…ちょっと……疲れた…」
「フフ…初めて見た……飛鳥くんが…疲れてるの…」
「欲がいっぱい出たって感じ……」

「飛鳥くん…ギュってしよ?」
椎那が見上げて両手を広げ、言った。
「うん」
吸い寄せられるように、抱き締める。
「んーー」
「あっ、ごめん…重いよね…!」
上から椎那に被さるように抱き締めているので、椎那が苦しそうだ。

飛鳥が離れようとする。
「あー!ダメ!離れないで!!」

「え?でも、苦しいでしょ?僕、椎那を潰してるから」
「やだ!離れないで!!このまま抱き締めてて!」
椎那が更にギュッと、飛鳥にしがみついた。

「でも…ほんとに潰しそう……椎那、息苦しいでしょ!?腕枕するよ?それで抱き締めるから!」

「やだ、やだ!隙間もない位に、くっついてたい!
上から抱き締めた方が、重力で隙間なくなるでしょ?」

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