Szeretlek
My best friend
「季花さん…大丈夫?そんなに泣かないで…」

泣きじゃくり続ける私に、尚は少し動揺していた。

「だって…あんなにもずっと待ち続けたのに…結局は別れるしかないなんて、あまりにもやるせないじゃない…」

「う、うん。それはそうだけど…。でも季花さん、これ観るの、もう3回目なんでしょ?」

「そうよ!でも、でもっ…!うぅ…」

その日、私たちは尚の部屋で、イタリア映画「ひまわり」を観ていた。


出逢いから3年。

私たちはいつの間にか、性別を超えた親友になっていた。

「もう、ホント泣き虫だなぁ…」

そう言って、尚は笑いながらティッシュを寄越し、私は思いきり鼻をかむ。

「あー…なんだか、泣き疲れちゃった…」

そう言って、ゴロリと床に横たわった。

「ちょっと…こんなところで寝たら風邪引くよ?」

そんな尚の声が聞こえたが、私の意識はすぐに遠くへいってしまった。
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