私、生徒会長です。あなたの事を好きになりませんが何か？

私は殆ど寝てしまっていた為、今日の授業の内容がほぼ頭に入っていない。

｢伊藤くん、ごめん｣

｢別にいいけどよ、会長が寝るとか珍しいな｣

｢最近寝不足で｣

｢ふーん。ちゃんと寝なきゃダメだからな｣

｢気を付けるよ｣

その日の昼休み、友達が部活の昼練に行ってしまい一人でお昼を食べる事になった。

私の視線の先には同じく一人でお昼を食べている赤城くんの姿があった。

だが、赤城くんに話しかけようとは思わない。

｢先輩、お一人ですか？｣

赤城くんの方から話しかけられた。

｢ベ、別に一人でもいいじゃない｣

｢一緒にお弁当食べてあげようと思ったのになぁ…｣