クラスの男子が全員、元カレだった件
「とりあえず、今日の放課後、行ってみようか」
と河野浩介が言った。
「行くって、どこに行くの?」
「決まってるだろ? 生徒会室だよ」
「生徒会室? どうして生徒会室なの?」
「米米ちゃんは、生徒会に訴えかけるところがあるだろ? 先に先手を打っておくんだよ」
そう言った河野浩介が初めてたくましく思えた。いや、しかし前にもこんなことが……。
「まさか、これも河野浩介が仕組んだことじゃないよね? 前に博くんにルーズリーフで手紙書かせたことあったし……」
「あ、あれはもう、高橋にひどい目にあったからね……さすがにもうあんなことしないよ」
「だといいけど……」
とりあえず、先手を打つってやり方は賛成だ。
「いずみちゃん、行ってみない?」
と広田博が言った。
「僕もとりあえず行ってみる方がいいと思う」
と重松茂も賛成した。
「そうね。とりあえず何ができるかわからないけど、行ってみよっか」
こうして私たちは小さな徒党を組んだ。目的は、私の平穏な学園生活を守ること。
というか、あの画像を撮って、回したのは一体誰なんだろう。