【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「デート?」

「二人きりでは無いからデートではありません」

 むすっとした表情のアイリーンが可愛らしい。思わず抱きしめたくなったが、そこは自重した。

「善処する」
 イブライムがいきなり口にした。
「何を?」
 アイリーンも思わず聞いてしまった。
「その、二人きりで出掛けられるように、善処するということだ」
 イブライムの耳の下あたりから頬に向けて、その肌色が赤く染まっていく過程を見てしまった。少し頼もしくもあるし、可愛らしくもある。
「では、楽しみにしていますね」
 アイリーンはとろけるような笑顔を浮かべて、イブライムにそう言った。

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