【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 会議室にはそれなりの重鎮がそろっていたらしい。同じように宰相をはじめ、なんとか大臣諸々、それから騎士団の偉い人、そしてこの国の第一王子と第二王子とそのお付きの人。役職と名前と顔を一致させるために、父親に説明するが、父親も全員を覚えたかどうかは謎。ただ、書類のやり取りで見知った名前ではあるらしいから、なんとなくわかるらしい。

 通訳をしている間、アイリーンにはちょっと気になる視線があった。多分、第二王子と言っていた奴だ。イブライム・アスカリッドという名乗ったような気がする。つまり、ノエルのお兄さん。短い金髪だけど、ノエルに似ていると言えば似ている。第一王子も同じ金髪。第一王子と第二王子がよく似ている。見分ける方法は、第二王子の方が筋肉質な感じで、第一王子の方が落ち着きはある、だろうか。
 それよりもアイリーンは、その第二王子と金魚のフン、じゃなかったお付きのジョア、フルネームがジョアキナ・マレーだが、ここのカップリングが気になって仕方なかった。このジョアキナが黒髪眼鏡とか、どれだけツボを押さえてきているのか。
 そうか、アイリーンが気になっているカップリングでチラチラ見ていたから、あちらもチラチラとこちらを見ていたに違いない、と思っていた。





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