約束の指にキスして。
『健司が良いんなら良いんだよ~!だって、アタシ1人で桔平の世話するの大変だしっ。』

『なんだとっ!』

『それに、健司いないと確かに寂しいしね♪ね、桔平!』

『そう!!俺困った時フォローしてくれんの健司だし!』


『………。』

健司はそっぽをむいたまま、雑誌のページを捲っている。
そんな健司の背中をつつき、私と桔平は笑っていた。

顔を見なくても健司の耳は正直。真っ赤になった耳がピクピク動いていた。
それは嬉しい証拠。
嬉しい時や恥ずかしいとき、健司の耳が反応するのだ。


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