約束の指にキスして。
真っ白い天井を見上げ、特に何も心に浮かんでこない、寂しい自分の感情にひたっている。

真っ白。

アタシの心も……

学校に行ってしまった匡ちゃんを見送ってから、部屋はとても静か。

窓の外は、青い。

晴天で…

『ちょっと、困ります!!』

『瑛梨っっ!!』

病室の外で看護婦さんの声がしたかと思うと、勢いよく扉が開いて人が飛び込んできた。
息を切らしたその人はアタシを見るなり、アタシを思いっきり抱き締めた。

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