約束の指にキスして。

しぁわせ。

『おい、それ俺の!』

『いーじゃん♪』

『お前なぁ………。パクッ。』

『おぃ、それ俺のイチゴー!最後に食べるって取っておいたのにー!!』

『ばーか。』

食堂で互いのお昼ご飯を取り合う二人。
アタシは、その二人の様子を一番近くで微笑ましく見守っている。
食堂中に響きわたる程大きい声は、当然皆の視線を集め、そして、食堂テーブルの下で繋がれたアタシと桔平の手。

時々チラリと私を見つめる桔平の目線に、アタシはドキドキしっぱなしだった。

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