約束の指にキスして。
『あれ?なんで瑛梨左手で飯食ってんの?』

『ん?ちょっと…ね。』

桔平を見上げると、桔平は挑発するようにアタシの手をギュッと強くにぎりしめた。

『?…変なの。……つかお前さぁ、俺にイチゴ食ったとか散々せめたくせに瑛梨にやんのかよ。』

『だって瑛梨は特別だから。はい。』

『…ぁりがと。』

アタシの前に差し出される、生クリームがたっぷりついたイチゴ。
照れながら口にすると、桔平はアタシの口の端についた生クリームをペロリとなめた。

『!!』

『おまっ…お前なぁ!?』

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