約束の指にキスして。
『付けてて?桔平がつけててくれたら、…なんか寂しくない気がするし。』

『瑛梨…』

ぎゅうと抱き締められると、不意に胸から言葉が溢れだす。

『好きだよ、桔平。』

『瑛梨…』

『好き…』

『………………。』

『大好き。』

こんなに言ってどうする?

言いたいこと、聞きたいことは沢山あるのに、いざとなると出てくるのはこの言葉だけ…。

9月に入った。
それは、あたしが19歳になると同時に、桔平とのサヨナラのカウントダウン。

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