約束の指にキスして。
『寒いょ、桔平。』

『そうか?あちーけど。』

『見てるほーがさみーんだよ。馬鹿。』

既に私より7周位余計に回っている健司と桔平がアタシの横に並ぶ。
男子は女子よりプラス2㌔。
体力馬鹿ばかりのキツイ男子レースの中で、桔平と健司はぶっちぎりトップ。

そんな二人に促され、私は再び足を動かした。
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