約束の指にキスして。
『先行っててもいーよ?』

『いーのー。俺達この周で終わりだから。』

『はやっ…。』

桔平はティーシャツの裾で汗を拭う。
桔平のわれた厚い腹筋が丸見え。近くで女の子達のきいろい声が上がった。

『…はぃ。』

ハンドタオルを差し出すと、桔平はニコリと笑って汗を拭く。
持ち歩けば良いのに、タオルくらい。

『お前も汗かいてんじゃん。拭いとけ!』

桔平の手が延びてきて、ひたいから首元を拭かれた。
いや、自分でもできるんだけど。
ほら、女の子達の視線が痛いじゃん。

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