月夜に笑った悪魔 (番外編)
「吉、暁の靴につけてるGPS動いてるか確認してくれ」
「わかったわ」
蒼真が吉さんに言えば、吉さんは走っていく。
それから蒼真は、「美鈴ちゃん」と私の背中を優しく叩いた。
「大丈夫、暁はきっと生きてるよ。あいつは美鈴ちゃんを残して絶対に死んだりなんかしない。
すぐ見つけてくるから、美鈴ちゃんは部屋でゆっくり休んでて」
優しい表情を向ける。
私にはどうすることもできなかった。
だから……ただ暁の捜索を任せて待つことしかできない。
私は小さくうなずいて、落とした鞄を持って自分の部屋へと行った。