月夜に笑った悪魔 (番外編)
『俺は今、敵を影で潰しつつ1コずつ爆弾を解除してるとこだが、これでもキリがねぇ。遠隔操作で爆破できるスイッチを持ってるやつが必ずいるはずだからこれからそいつを探す。
お前は縄切ったら隣に縛りつけてるやつのスーツでも奪って、目立たねぇようにしてホテルから出て遠くに逃げろ』
岳が言い終わるのとほぼ同時、数本縄を切れば緩んで、抜け出すことに成功。
ぐっと足に力を入れて立ち上がる。
着ている淡いピンクのドレスには、赤色がべったり。
ドレスについた赤色は私の血でも岳の血でもない。
なにかの液体。
たぶん、血糊
洗えば落ちるかな。
……落ちなかったら紫乃に謝ろう。
「あのさ、岳」
私はゆっくり口を開く。
「足引っ張ってごめん。それと……さっき、私、一瞬でも岳のこと疑った。本当にごめん」
さっきのことの謝罪。
ちゃんと謝らないとこの先上手くやっていけないような気がして、口に出した。