キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
***
「手伝おうか?」
「あ、お願いしてもいい?」
「うん」
クラスの人数分のノートを集めて職員室へ運ぼうとした時、同じクラスの星野くんが声をかけてくれた。
最近席替えをして、星野くんとは前後の席になった。星野くんが前で、私が後ろ。
積極的に話すわけじゃないけど、登校して来たら「おはよう」と挨拶するし、ノートの写し忘れがあれば「ノート貸して」とお願いできるくらいには会話をする。
良きクラスメイト──くらいの間柄。
職員室まで運んで、来た道を戻る──途中。
前から歩いて来る、ピンク髪と金髪の男子が目に入った。
日南先輩と桐生先輩だ……!
挨拶した方がいいかな。
こっちに気づいた先輩たち。
次の瞬間──日南先輩が目を開いた。
「げっ」と漏れる声が隣から聞こえたのとほぼ同時。
「しのー!」
日南先輩が駆け寄って来て……。
勢いそのままに星野くんに抱きつく。