キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜
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日南先輩と会わなくなって、2週間────
連絡を取る手段なんていくらでもあるのに、拒絶されるのが怖くて行動ができない。
教室からクラスメイトがいなくなっていくのを、机に伏せながら眺めるも、ふと思い浮かぶのは日南先輩の顔。
整った容姿、キラキラと輝いていた。
ピンク色の髪が派手で眩しかった。
日南先輩のこと、怖いと思っていたんだ……私。
あまりに別世界の人すぎて、怖かった。
『俺、サリーちゃんのこともっと知りたい。俺のこともちょっとずつでいいから知ってよ』
まっすぐな言葉も、最初は受け入れられなかった。
────だけど。
撫高祭の時、ファッション部の先輩に嫌味を言われて惨めになった私を助けてくれた、あの瞬間。
私のために怒ってくれて、私の手を引いて連れ出してくれた日南先輩が、私の中でヒーローに変わった。
この人のことをちゃんと知りたい。
そう思って踏み入れた、新しい世界──屋上。
青柳先輩、深見先輩、光石先輩、桐生先輩──
日南先輩の友達は一癖も二癖もあったけれど、みんな日南先輩のことが大好きで、彼の明るさに救われている人たち。
明るくてまっすぐで、落ち込んだり怒ったり、感情を素直に出す日南先輩に私も救われた。