雨降る傘の下で、愛は始まる〜想う愛に想われ愛
「あぁ、美味しい。本当は毎日でも食べたいけど、そうもいかないから、休みの日はたまに作ってよ」
「もちろんです。お口にあって良かった」
こんな朝陽さん、会社の人が知ったらびっくりするだろうなぁ。
会社とは違う一面を見れるのは、私の特権だ。
「朝陽さん、来週のプロジェクト、各支社から来られるんですよね。楽しみです」
「そうなんだ。今度は俺の同期も来るんだ。九州支社にいる津田っていうんだけど、優秀な奴でさ。いつもリーダーだけが来てたけど、今回は津田も来るんだ。」
「朝陽さんが褒めるくらいだから、素敵な方なんですね」
「あぁ、俺が信頼する奴だから。いい奴だし、明るいし、見た目もいいから、美咲、惚れるなよ」
「惚れないですよ」
「美咲は危なっかしいし、一緒にいると男心をくすぐるんだよな。津田、そういう感覚、俺と似てるから。美咲、スキ見せるなよ」
「もー、大丈夫ですって」
「はぁ・・・なんか不安だわ、俺」
私は、朝陽さんが私を思ってくれている言葉に嬉しくなる。
でも、津田さんってどんな人だろう。
朝陽さんが言うくらいだから、きっと素敵な人なんだろうなぁ・・・
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