天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
「カークはミリィにも優しいの!」

 後ろを振り返ってみれば祖母もカークに向かって柔らかく微笑んでいるところから、小さな騎士のエスコートに悪い気はしていないらしい。

 祖父母と庭園を散策し、もうすっかり道を覚えてしまった迷路の中をうろうろする。

 ただうろうろしてもつまらない時には、鬼ごっこをする。完全に道を覚えていても、鬼がいると袋小路に追い詰められることもあるから油断はできない。

 鬼ごっこの時には、祖父母は近くに設けられているベンチで一休み。伯爵家の使用人達の中でも、若くて体力のある者が子供達の相手に駆り出された。

 皆でわいわいと昼食を食べ、お昼寝をして、再び庭園で遊んでいる間にジェラルドが戻って来る。たいていはそのまま伯爵家で夕食を共にとり、時には一泊することもあった。

 こんな生活がひと月ほど続いた時だった。そろそろ領地に戻ろうかなんて話も出始めた頃、外出先から伯爵邸に戻って来たジェラルドは、ミリエラを抱き上げて言った。

「ミリエラ、今日は屋敷に帰るよ」

「えー、パパ。ミリィもっとおじい様とおばあ様と一緒にいたい。今日もお泊りしようよ」

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