愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜



「人は誰しも自分なりの幸せを探して生きていくものなのに……」



 ユキの話を聞くと、話し合い以前に高い心の壁があることを知った。
 こんな状況で家に帰せるわけもないし、私自身帰したくもない。


 寄り添って考えなきゃ。
 ユキがここを出ていきたいと自分で言い出せるよう、責任持って、今後どうしていくかきちんと考えなくちゃ。


 まだ起きそうもないユキの腕を解き、ベッドから起き上がる。
 朝ごはんでも作ろう、今日はもう眠れる気がしない。



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