愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜
「……」
「あ、洗濯物まだ畳んでな──」
ユキが身体を起こす。私の手のひらを包んでいた体温が離れていく。
「(いや、だ)」
そこで咄嗟に私はその手を掴んでしまった。ユキは目を丸くする。
────夢じゃない。
私はユキに触れていた。気付いて欲しくないのに、気付いてほしい。ダメだ、ダメなのに。
「(……本当に、これでいいの?)」
心と身体がバラバラになってしまったかのように、いうことを聞いてくれない。熱が引いてくれない。
腕をユキの背に回して引き寄せ、体制を崩し倒れこんできたユキの肩口に鼻先を擦り付ける。私と同じ柔軟剤の匂いの奥にユキの匂いがして、胸がぎゅっと締め付けられた。