愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜



 私はなんてズルいんだろう。
 ユキが触れてこなくなった原因は私にあるのに、感情に流され適当な理由をつけて私から触れたりなんかして。


 でも、理由がないと私からユキに触れることなんて許されない。
 ユキもまた、寂しさを紛らわすという理由がなくては、私に触れることはできなくなってしまった。


 もどかしくて苦しい、こんな叶いもしない関係なんて不毛だ。それでも……。


 ────私は、この子のことが愛おしくてたまらない。


***



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