無口な彼の妬かせ方
「キ……じゃなくて。」
危ない危ない…。
”キスして”って言いそうになった。
どんだけ私要求不満なんだろ。
「ん?」
ニヤニヤと口角を上げて微笑む翔。
そんな翔に、私の口は引きつる。
いつもなら、そんな顔あんまり見ないのに。
今の翔では見放題というか、
ずっと黒い笑みだ。
「な、なに……」
「別に。…素直じゃないなって。」
「っ!!」
もしや…感づいてる?
私が、キスしてほしいって事を?
いやいや、まさか。
テレパシーで送ったわけじゃないし。
「まあいいや。お腹すいた、ご飯作って」
「あ。は、はい」
話がそれて、ちょっとホッとしてる私。
なんか怖いな…今日の翔。
なんだか、
知り合う前のときみたいに。