無口な彼の妬かせ方
心臓が、激しく音をたてる。
"私の彼氏でいてね"
なんて、よく言えたものだ。
フられるかもしれないのにね。
「…………」
静まる部屋の中。
何も発さない翔に違和感を持って、私は向きを元に戻した。
なんで、無言?
チラッと目線を送れば、翔も私を見てたらしく、バチッと目が合う。
お互いに逸らさず見つめあったまま、淡々と時間は過ぎていって。
ふいに翔が目線を外した時。
「……あたりまえ」
ボソッと小さな声でそう聞こえた。