わけあって、双子の幼なじみと溺甘ルームシェア…♡
震えた声でそう呟く村上先輩を置いて、俺は深呼吸をした。


鍵がないなら、力づくで開ければいい。


「陽翔。やっちゃっていいか?」

「ああ。頼んだよ、凪翔」


陽翔の返事を聞くと、俺はドア目掛けて回し蹴りをした。

その衝撃に、一瞬にしてひしゃげるドア。


歪んだドアをもう一度蹴飛ばすと、ノブが吹っ飛びドアが開いた。


空手を習っていてよかった。

なんて、そんな悠長なことを考えている暇はない。
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