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化粧をしようと鏡で顔を見た時、



肌がとてもツヤツヤしていました。





これって、温泉のおかげ?



それとも……





「おい」


「ひゃっ!?」




そんな私に蒼空さんがひょっこりと顔を覗き込んでくるから、驚いて肩が跳ねた。



びびびびっくりしたぁ…





「用意出来た?」


「ちょ、ちょっと待って!あと少し!!」


「………………」




まだ用意が出来ていない私に呆れたのか、少し眉根を寄せて、けれど頭を軽く撫でられる。






(ま、眩しい……)





目を細めてしまうほど、蒼空さんがキラキラと輝いて見えた。









……晶さんごめんなさい。





私、今日も使い物にならないと思います。


蒼空さんに触れられる度に、いつにも増して身体が反応してしまうから…。














旅館でチェックアウトを済ませた後、しおり通りに『周辺を散策』。






この旅館周辺は温泉街みたいで、



あちこちで足湯を見かけたり

温泉まんじゅうが売っていたりと



温泉街らしいものが盛り沢山だった。






その中でも蒼空さんが小腹が空いたと言ってフルーツサンドを買っていた時は






「温泉街でフルーツサンド…?」





さすがにちょっと違うくない?



なんて思ってしまったけれど







「騙されたと思って食ってみ」


「んっ………うまっ!!」






蒼空さんの言う通り、これが1番美味しかった。






さすが甘い物には目がない人だ。



蒼空さんが選んだ物は大抵美味しい。






「だから言ったろ」





ふわりと柔らかい笑みを浮かべる彼。





「っ……」





たったそれだけのことで胸がキュンッとしてしまう。

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