月夜に笑った悪魔 ハロウィン特別編
ぬ、脱がせたらなにするつもりなんだ……。
暁、前に私に言ったよね!?
私のペースに合わせる、って言ったよね!?
「美鈴、いたずらさせろ」
彼は立ち上がると、こっちに足を進める。
何言ってるんだ……!
そこは『トリックオアトリート』じゃないの!?
っていうか、
「私、お菓子持ってるから!!」
いたずらされないように、ちゃんと持ってきているお菓子。
かぼちゃの形のバスケットの中にちゃんと入ってるじゃんか。
「へぇ?どこ?おまえの両手にはなにも持ってないように見えるんだけど」
暁は私の両手を見てわざとらしく探した。
……この男!!
わかってるくせに!!