月夜に笑った悪魔 ハロウィン特別編
ボタンをはずせば、露になる真っ黒なシャツ。
そのシャツの下に手を滑らせようとすれば、つかまれた手。
彼の手を見れば、まだネクタイで縛ったままで。
何かと思えば……私の手をつかんだまま彼の体は後ろに倒れていった。
「……っ!」
一緒に倒れた体。
暁は背中を畳につけ、私は暁の上に。
暁は、絶対わざと倒れた。
なんでだかわからないけど……。
「これで触りやすいだろ?」
聞こえてくる声。
……ほら、やっぱりわざとだ。