Re:habilitation study ~鬼指導教官にやられっぱなし?!


「俺はそう思っています。」

「そう思っているって、どんな風に・・・」


岡崎先生からの、一切ブレることのない言葉に
長谷川さんがたった今あたしが思っている質問を投げかけてくれた。
あたしがドアの外で聞き耳を立てていることも知らずに・・・


「どんな風かは、俺にもわかりません。」

「そんな無責任な・・」

「でも、俺はできない人間には求めない、・・できる人間にしか求めない・・そんな人間なんで。」

「・・・・・・」


根拠とか客観的証拠とか一切含まれていない岡崎先生の答。
それが発せられた後にさっきまで興奮気味だった長谷川さんの声が聞こえない。


「神林を長谷川くんの担当に・・とお願いするのも、長谷川くんならきっと神林を育てる手助けをしてくれる・・そう思っているからです。」

その代わりに聞こえてきたのは岡崎先生の、長谷川さんの可能性を信じる言葉。

できない人間には求めない
できる人間にしか求めない

岡崎先生のその言葉に
学生であるあたしに対する今日までの彼の無茶ぶり満載の言動に
こんな想いが秘められているなんて思いもよらなかった

学生のあたしが担当につくことを拒否していた長谷川さん
長谷川さんの拒否的態度に今にも白旗を掲げようとしていたあたし

そのふたりともに前を向かせるようなその言葉に
少しでも長谷川さんのお役に立てるようなそんな関わりができるようとことん努力しよう・・・そう思わされた


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